20話 不思議な家族


「本日も健康状態は良好ですね」
「…ありがとうございます」

最初はキキョウさんに「来なさい」と言われ、別室に通されると女の執事さんが来て、 その人から服を脱がされた挙句に身体中を調べられた時は、どうなることかと思ったけど…。

「(キルアの家に来て、こうして身体検査みたいなことが続いて三日目かぁ…。やっぱ殺し屋さんの家だなぁ。こんなことしないとキルアに会わせて貰えないなんて)」

ご飯も出してくれるし、お風呂までお世話になってるから不自由はないんだけど…。 一向にキルアと会わせて貰える気配が無い。

「私の服もピコハン・・・どこいったんだろう。おじいちゃんに知られたら、怒られるだろうなぁ」

簡単に武器を人に渡すでない!って言われそう。でもキルアに会うためだしなぁ・・・。と私がため息をつくと、勢いよく部屋の扉が開く。

ちゃん!今日もいっぱいお話しましょう!」
「は、はい!!」

突然部屋に入ってきたキキョウさんの大きな声に私はビクッと肩を揺らす。
でもキキョウさんのことも始めは怖い人かと思ったけど、ハンター試験の時のキルアのこととか、 なぜか私自身についてたくさん質問されて、数日間話しているうちに、 少しだけど、やっぱりキルアのお母さんだから、そんなに怖い人じゃないのかもって思うようになりました。

「まぁ!じゃあ、ちゃんはご両親とは…」
「全然、会ってません。最近じゃ、連絡もほとんどで今どうしてるかなんて分からなくて」
「大変ねぇ」
「いえ。私には、おじいちゃんが居ますから」

だけど私はキルアに会いに来たんだ。そろそろ私の方からも動かないと…。 キキョウさんの顔色をうかがうように、私は話を切り出す。

「あ、あの。それで…今更で申し訳ないんですけど、実は私、キルアに会いに…」
「あら、そうでしたわね。でも今、キルは独房にいるんですのよ」
「独房…?」
「…良い機会かもしれませんわね。いいでしょう」

少し何かを考える様子を見せながらも、「キルに会わせてさしあげます」と言うキキョウさんに導かれ、私は一緒に部屋を出る。

「あの。独房って…」
「私と兄を刺して出て行ったことを反省して、自ら入りました。なので今はまだ独房から出すことはできません」

歩きながら、私に説明してくれるようにキキョウさんが言う。どんどん地下に進んでいるようだ。

「ここが独房です」
「えっと…入っても、いいんですか?」
「ええ。構いません」

鉄のドアを開けて、私はゆっくりと中に入る。

「ん?ママ?」
「ミルキ、あなたは外に出ていなさい」
「・・・そいつってイル兄が言ってた子?」
「ええ。ちゃんよ」

ムチを持った大きなガタイをした"ミルキ"と呼ばれている男の人が私の顔をじっと見る。
ぺこりと私が頭を下げると、ミルキさんは私を見て目を大きく見開いた後、小さく何かを呟いたように感じた。

「?」
「ほら、早くちゃん。私達は外で待ってますからね」
「あ。はい」

そう言って本当に独房の外に出てしまったキキョウさん達の背中を見守り、ふうと息をついて、私はゆっくりと部屋の中に進む。

「…キルア」

両手両足を鎖で縛られ、ムチで痛々しい数の傷がキルアの体に焼き付いている。
そんな光景に私が慌ててキルアに近づくも、私に気付いていないのか、平気で寝息を立てているキルアに私は思わず安堵の息をついた。

「キルアらしいなぁ。もう…こんなに心配したのに」
「…ん、兄貴?今何時?」
「ちょうど14時過ぎだよ」
「そう…って、は…?」

にっこりとした笑顔をキルアに向けて答えた私に対して、キルアは何度か目をパチクリとさせた後、 まるで狐に化かされたかのような表情で私を見ている。

「……?」
「キルア!」

鎖に繋がれた状態ながらもキルアに涙を浮かべながら抱きつく私に、 「幻覚…じゃねぇな」とキルアは驚いたような声色で呟いた。

「ここまで来るの大変だったんだよ!洋服も全部盗られちゃったし!」

確かに、ハンター試験の時よりは明らかに女の子らしい服装をしている。 一つに括っていた髪を下ろし、黒いズボンだったはずの服が、軽くフリルがついたピンク色のワンピースに変化している。

「ぅう…やっと会えてよかったぁ…」
「…間違いなくだな。こんな泣き虫、くらいだし」
「私、泣き虫じゃないもん!」
「俺と会う度に泣いてるくせに」
「そ、それは…なんか、キルアの前だと安心して気が緩んじゃうんだもん…」

ゆっくりと抱きついていたキルアから離れてそういうに、 キルアは少し照れくさそうな表情をしながらも、仕切り直すように言葉を発する。

「つか、一体なにがどうなってんだよ。、ゴンと一緒じゃなかったのか?」
「一緒に来たよ!でも、門を開けたらイルミさんの指示で私を中に通すように言われたとかで、執事の人に呼ばれて、私一人で来たの。ゴン達も守衛室にいると思うよ」
「はぁ?兄貴が?それでは、いつから家に居るんだよ」

なにも聞いてないぜと言いたげなキルアの質問に「三日ぐらい前から」と返す。 するとキルアは呆れたように言う。

「ったく、ゴンといいお前といい…こんなとこまで来るとか馬鹿じゃねぇの?」
「だって、キルアに会うにはここに来るしか方法ないでしょ」
「それが馬鹿だって言ってんだよ。つか、お前は今、俺より自分の心配しろよ。その服、用意したのお袋だろ」
「そうだよ。でもキキョウさん、いい人だよ」
「お袋がなんの利益もなく他人にそんなことするわけねぇだろ。そもそも兄貴が手回してる時点で、なにか裏があるんだよ。俺はいいから、さっさとこの家から出ろ」
「ヤダ!私、キルアと一緒じゃなきゃ帰らない!まだここから出られないって言うなら、キルアが出てくるまで、私もこの家で待ってる!」
「状況を考えろ!どう考えても、今は俺よりお前の方がやべぇって言ってんだよ!」
「私は大丈夫!今のところすっごく良くして貰ってるから!」
「だからそれが罠だとか考えねぇのかよ…つか、お前もマジで頑固な」
「そうなの。頑固なの。それにちゃんとキルアに会わせて貰えたしね」

笑顔で私がそう言うと、キルアは吹き出すように笑う。

「キルア?」
「悪い悪い。いや、お前はそういう奴だよなって思ってさ。…分かった。その代わり、
「なに?」
「ちょっとこっち来い」
「?」

私がキルアに近づくと、「俺が迎えに行くまでじっとしてろ」と私の耳元でキルアが小さく言う。

「え…」
「それまでお袋に従ってるフリして待ってろ。なに考えてんのかは知らねぇけど、やろうとしてることは大体読める。兄貴だろうとお袋だろうと、絶対に誰にも俺がに手出しさせねぇよ」
「!で、でも、キルアはどうするの?」
「いいから任せてろって。すぐこんな所から出て、お前を迎えに行ってやるからさ」
「…絶対?」
「ああ。すぐゴンに会いに行こうぜ」
「うん!!」

いつもの自信満々なキルアの表情を見て「わかった」と私が笑顔で承諾すると、 キルアが微かに私の耳元で「まだ離れるな」と囁く。

「え…?」

私がキルアの言葉に首を傾げるも、暫くして私達をどこからか見ていたのか、 キキョウさんが「まぁ、仲がよろしいこと」となにか楽しげな声で私達に近づいてきた。

「あ…」
「キル。言わなくても分かってるわね」
「…ああ。逃げようなんて考えてねぇよ」

キルアがそう言うと、ポンとキキョウさんが私の肩を抱いて少し口元が嬉しそうな表情をしていた。

「キルア…」
「キルなら大丈夫よ、ちゃん。それに貴方達のことはよく分かりましたから」
「え」
「貴女ならすぐに立派な暗殺者になれるわ」
「「……は?」」

キキョウさんの言葉に私とキルアは同時に抜けたような声が出てしまった。

「さぁ、もう行きましょう。お洋服も取りそろえなきゃね。あ。キルア、あとでまた来ますからね。ちゃんのことは私に任せて頂戴」

そういうキキョウさんに私は、キルアから離されて独房を出るように誘導される。

「お袋!」
「キキョウさん!あの、私…」
「あらあら!水くさい呼び方しないでいいのよ!貴女の母になるんですから」
「(え…えええ?!)」

どうしよう…。キキョウさんの言ってることが全部分からない!!!
キキョウさんに促されて独房から出されそうになるも、チラリと私はキルアの方を見る。 するとキルアは、真っ直ぐな視線でコクンと頷いた。

「!(訳がわかんないけど、でも…。キルアが待ってろって言ったんだもん…)」

何が起こってるのか全然分からない。 だけど、とりあえずキルアが来てくれるまで流されてみようと私は心に決めた。


「素敵です。様」
「お世辞はいいよー。カナリア」
「いえ、本当にお似合いです」

相変わらず、キキョウさんから渡される服は女の子らしい服ばかりだ。 スカートなんて普段履かないから、正直、少し恥ずかしいのだけど、こんなに良くして貰ってるのに文句も言えないし、 なにより、キルアにも大人しく待つように言われてるし…と心の隅で少し思う。

「あ、それよりカナリア。今日も私と一緒に居て大丈夫なの?お仕事は?」
「はい。侵入者が近づいた場合はすぐに分かりますし、それ以外では様に付いているように命じられて居ますから」

ここにくる時にも会った執事見習いのカナリアという女の子が、いつも私の所に来て世話をしてくれている。

「カナリアも忙しいのにゴメンね。あ。見張りなら私、別に逃げるつもりないし大丈夫だよ。もし他にもお仕事あるなら…」
「いいえ。キルア様の大切な方は、私が守ります。他の誰にもこの仕事だけは譲れません」
「カナリアってキルアの事、大好きなんだね」
「!そんな!私共はご主人様に特別な感情は…」
「どうして?私もキルア大好きだから、カナリアの気持ちが嬉しくなっちゃうけど」
「わ、私は、様とはお立場が違います」
「?立場って…私は、ただのキルアの友達だよ。別に、この家のご主人様じゃないし、気を使わなくていいよ」

私がそういうとカナリアは、少し驚いた様な表情を見せる。

「(すごく素敵な方。だけど…何かが噛み合わない気がするのは何故…?)」

「間違いない…。彼女…ちゃんさえ居てくれれば、キルもこの家から出たいなんて、もう言わないに違いないわ!」

カナリアは、キキョウが楽しげに執事のゴトーと話をしていた会話を思い出していた。

「その上、家の血統よ!この機会を逃してなるものですか!ゴトー!早急に契約を全て締結できるようにしたいの!必要な書類を全て手配して頂戴!」
「かしこましました」
「これもイルミのおかげね!長いゾルディック家の歴史でも、家ほどの高貴な血統の持ち主との婚姻は聞いたことが無いわ。 何より本人はそれを知らない上に、本家との柵みも無い消えたはずの血筋。ふふふ、なんて暗殺者向きの血統なの…あの子!キルの才能を加えれば、ゾルディック家の繁栄は間違いないわ!」

嬉しそうに笑うキキョウの姿…そして、カナリアの脳裏に浮かぶのはハンター試験から帰ってきた時のキルアの姿だった。

「おかえりなさいませ」
「…友達が出来たんだ」
「!」
「あと…」
「キルア様?」
「…いや、っていうすっげぇ泣き虫な女がいたなって思い出しただけさ」

カナリアはの声でゆっくりと目を開ける。

「カナリア?」
「あ…申し訳ございません。それより今日は、一部ですが屋敷内をご案内いたしましょうか?」
「え。この部屋から出てもいいの?」
「許可頂いております。その代わり、屋敷の外には出られませんが…」
「それでも嬉しい!この屋敷広いから、迷子になっちゃいそうだし、案内してくれると助かる!」
「それじゃあ、行きましょうか」
「うん!」

がカナリアと屋敷内の見物を楽しんでいる間にも、ゴン達の修行は続いていた。


「くっそー!!もう、ちょっと…だぁ!はぁ、はぁ…」
「レオリオ惜しい!!ちょっとだけ開いたよ!」
が言ってた力の入れ方があるっていう意味も、だんだん分かってきたな」
「うん!力を入れるのは、呼吸を合わせた瞬間だけでいいね!」
「あとは単純に根本的な力ですね。皆さん、まだまだあのお嬢さん以下ですよ」

守衛であるゼブロの言葉に、ゴン達はガクリと肩を落とした。

「(キルア…どうしてるかな…?)」

ゴンは大きな試しの門を前に、まだまだ足りないと言われた自身の拳を悔しげに強く握りしめた。


「ママはやけに気に入ってるみたいだけどさ、俺から言わせれば、女なんてお前にはまだ必要ないよ。なんなら俺が欲しいくらいさ」
「…あいつに近づいてみろ。いくら兄貴でも刺すぜ」

キルアの鋭い瞳にミルキは、構えていたムチに思わず力が入る。

「っ!ふ、ふん。やっと本音が出たな。友達が欲しいだとか、あんな女一人に執着するだとか…キル、お前も落ちたな」

ただ鋭い瞳を向けるキルアに対して、ミルキはさらに挑発するようにキルアの体にムチを打つ。

「(早くここから出ねぇとマズイってのに…ミルキの野郎…わざと挑発しやがって…)」

この独房から出るには、自分が大人しくしていればいいだけの話だ。だから黙って拷問に耐えることを選んだ。
それを見透かしているかのように、ミルキは挑発してキルアの反抗心を炙り出そうとしてきた。
我慢できずに乗ってしまった自分にキルアは舌打ちをする。
ここから出ようと思えば簡単にこんな鎖なんて破壊できるが、許可が下りない限り、再び追われる羽目になる。

「(ったくまじで面倒な家だぜ…。家の中にいるは言わば人質だ…。早くここから出ねぇとまずい…)」

ビシビシッ!と打たれるミルキからのムチに対して、キルアは再びただ黙って拷問に耐える。


ここに来てちょっとづつだけど、分かってきた。
どうやら私は…ゾルディック家の一員となるように勧誘されているらしい…!

「(ゾルデック家って人員不足なのかな…。でも私、友達としてキルアを迎えにきたはずなのに、一体どこでどう間違えたんだろう…)」

誰にもそんなこと聞けるわけもなく、私が頭を抱えながらも屋敷を案内してくれているカナリアの後ろについて歩く。

「(っていうかあれから数日経つけど、キルアは大丈夫なのかな?)」

私が息をつくと、カナリアが何かを察したように私の方を見る。

「お疲れになりましたか?」
「え、あ。ごめん!ちょっとぼーっとしてた」
「少し休憩致しましょうか?」
「ううん!大丈夫だよ!」

カナリアとそんな会話をしていると、いつの間にか私達の横に老人が立っていた。

「お前さんがネテロのじいさんのとこの子じゃな」
「え…?」
「!ゼノ様!」

手を後ろに組み、飄々とやってた老人に頭を深々と下げるカナリアに対して、私は体が硬直していた。

「(足音どころか、こんなに近くに来られるまで気配も感じなかった…)」
「あのじぃさんから聞いておったが…こうして顔を合わせるのは初めてじゃな。まさかネテロのところの子が、殺し屋に興味があるとはのう」
「?」

私がそのおじいさんの言葉に首を傾げていると、カナリアが「ゼノ様は、キルア様の祖父君です」と耳打ちで教えてくれた。

「(…!この人が、キルアのおじいちゃん!)」

目をぱちくりとさせて見ている私に対して、ゼノさんが私に距離を縮めてくる。

「ふむ。とても私怨がありそうには見えんが復讐なら引き受けるぞ」
「……はい?」
「なんじゃ違うのか?」
「あの…私のこと、おじいちゃんからなんか聞きました?」
「一応、電話でな。なんでもお前さんから志願したと言っておったが」

ゼノさんがおじいちゃんとした会話を思い出すように教えてくれた。

「どうしてもそっちに行きたいと言って聞かんのじゃ」
「ほう。お前さんが引き取った子じゃろ。いいのか?」
「ああ。迷惑掛けるかもしれんが、よろしくのう」

あのクソじじぃ…私に散々、危険とか言ったくせに知り合いだったなんて一言も聞いてないけど…。

「(くっそぉ…だまされた…)」

そうよ!そもそも娘とか、殺し屋とか…どうも可笑しいと思っていたけど、全部全部おじいちゃんのせいだと思うと納得がいくところが多い。

とりあえず誤解を解かないと!

「あの!申し訳ないですが、私、キルアに会いに来ただけで、殺し屋には興味がないというか…」
「ほう。それはまた…話が違うのう」
「え…」

そんな会話をしている私とゼノさんの背後から「親父」という低い声が響く。

「シルバか」
「悪い。会話中だったか…ん?その子は」
「ネテロのじいさんところの子じゃ」
「ああ。イルミが言ってた子か」

カナリアに小さな声で「だれ?」と私が聞くとキルアのお父さんだということを教えてくれた。

「あ、あの…お邪魔、してます」

私が頭を下げると、銀色の髪をなびかせ、透き通った青い瞳で私を見下ろす。

「キルが随分世話になったらしい。礼を言おう」
「え、あ、いえ…こちらこそ…」
「君から話を聞きたいところだが、すまないが今は急ぎの仕事があってな」
「なんじゃ。あの件、まだ片付いておらんかったのか?」
「ああ。どうやら活動が過激化したらしい。数人の重役が殺され、依頼人もパニックに陥っているようだ」
「あの依頼人は、金回りがいいからのう。多少の無理は訊いておくかのう」
「親父、今から行けるか?」
「仕方ないのう」

恐らく仕事の件だろう話を淡々と進めている。 でもこれ、殺人の話…なんだよね?
それを平然と当たり前のことのように私の目の前でされるのもなんとも変な気分だ。


「(キルアが家を嫌がるのちょっと分かるかも…)」

確かに相当ズレてると私は心の中で思う。

「それじゃあ、またあとでの。お嬢さん」
「あ…あの!」

私の横を通り過ぎようとするシルバさんとゼノさんに私は慌てて声を掛ける。

「あの…私はいいので…キルアの…キルアの話を少しだけでも、聞いてあげて下さい。きっと、お父さんに言いたいこといっぱいあると思いますから」

私の言葉で、ゼノさんとシルバさんは顔を見合わす。

「…考えておこう」

一言だけそう言うと、二人はその場から立ち去ってしまった。

「私、お節介なこと言っちゃったかな?」
「いえ。キルア様は様のそういうところが、お好きなんだと思いますよ」
「ええ?あははは!キルアならきっと、"馬鹿だろ"って返されて終わりだよ」

「行こう」と私がカナリアにそう言うと、 カナリアは少しだけ目をぱちくりとさせつつも優しく微笑み「はい」と答えてくれた。